解決事例集
Aさんの解決事例
小売店で約10年間、無期雇用の事務員として働いてきたAさん。
いわゆるワンマン社長が牛耳る勤務先では、サービス残業が横行していたうえ、高圧的な上司が多く、Aさんは体力的にも精神的にもつらい状況が続いていたため、退職を決意しました。
Aさんは自分が退職を申し入れても、社長や上司から取り合ってもらえないのではないかと不安を抱えていました。また、退職金や未払いの残業代についても、到底支払ってくれるとは思えませんでした。
そこで、Aさんは退職代行と残業代請求について、あわせて当事務所にご相談くださいました。
Aさんから詳しくお話を伺うと、Aさんの勤務先では社長の声が強く、退職の申入れをしても無視されてしまうのではないか、退職金も支払ってもらえないのではないかと、とても不安を感じていらっしゃいました。
そこで、弁護士から、無期雇用契約の場合、労働者は自由に退職することができるので、社長がいくら退職を認めないと言っても、法律上「退職します」と申入れさえすれば必ず退職できると説明しました。
また、退職金についても、退職金規程がある限り会社はそれに基づいて支給しなければならないのであり、社長が勝手なさじ加減で退職金をゼロにすることはできないこともお伝えしました。
ご依頼を受けた弁護士は、有給休暇管理簿の開示を求めたうえで、残りの有給休暇をすべて消化して退職する旨を会社に伝えました。退職金については、退職金規程の開示を求めつつ、規程どおりに支払うよう交渉を行いました。
弁護士による交渉の結果、有給休暇を消化したうえで退職することや、退職金を支給することを会社に合意させ、スムーズに退職日を迎えることができました(※)。それだけでなく、社内積立金や有給消化期間中に支給日が到来したボーナスまで、しっかり回収することができました。
さらに、退職後に行なった未払い残業代請求についても、裁判手続に進むことなく、残業代を支払うとの合意に至りました。
高圧的な社長や上司のいる職場で長く働いていると、退職時にもそれまでの上下関係が心理的に影響して萎縮してしまい、「有給消化は諦めよう」、「退職金はもらえなくてもいいや」などと思ってしまいがちです。
しかし今回のケースでは、退職代行を利用していただいたことで、依頼者の方が心理的な障壁を感じることなく、弁護士が代わりに交渉を進め、有給消化と退職金の支給をしっかりと実現することができました。
退職代行を使った場合、相手方の反応としていくつかのパターンがあります。今回の相手方は、身内の従業員に対しては非常に高圧的な一方、弁護士など外部の者に対しては非常に丁寧な対応をするというパターンでした。
このように、退職代行を利用いただくことで、自分の権利をスムーズに行使できる場合も少なくありません。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
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