労働問題に関するQ&A
まず、会社が解雇したことを証明する「解雇通知書」を交付してもらうべきと考えます。 この書面により、「労働者が一方的に辞職したのであって、解雇した事実はない」という会社側の主張を封じることができますし、仮に解雇が有効であったとしても、解雇予告手当の支給を受けることができます。
また、解雇理由を記載した「解雇理由証明書」についても、同時に交付してもらうことをおすすめします。労働者の能力や適性等を理由とする「普通解雇」なのか、事業の縮小や業績不振等を理由とする「整理解雇」なのか、労働者の規律違反等を理由とする「懲戒解雇」なのかによって、その後の交渉などにおける労働者側の主張も変わってくるからです。
裁判所が関与する手続としては、(1)労働審判手続(2)訴訟手続、(3)仮処分手続があります。
まず、(1)の労働審判は、裁判官や民間から選任された労働審判官(員)が関与し、スピーディーかつ実効性のある解決を図るために、平成18年から導入された手続です。労働審判は、原則として3回以内の期日において調停を成立させたり、審判を出したりするなどして終了させなければならないとされています。また、労働審判は、裁判上の和解と同一の効力を有します。このように、労働審判は、長い期間を要する訴訟手続や、強制力が非常に弱いあっせん手続の不都合性等を考慮して、創設されています。なお、労働審判に対して当事者から異議申立があった場合、労働審判はそのまま通常の訴訟に移行します。
(2)の訴訟手続では、労働者が解雇の無効を主張し、従業員の地位を有することの確認と解雇後の給与の支払を求めて行う裁判手続のことをいいます。解雇が無効と判断されることにより、労働者は従業員としての地位が認められ、解雇後の給与についても支給されることになります。なお、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上、相当であると認められない場合、会社による解雇は、権利の濫用として無効となります。
最後に、(3)の仮処分手続ですが、解雇を争って復職を求める場合、もし訴訟手続を利用した場合、いきなり訴訟を提起すると、収入がないままで判決までの期間(場合によりますが、おおよそ1年程度かかります)を過ごすことになります。しかし、それでは、日々の生活費や住宅ローンの返済に窮してしまいます。そこで、労働者は賃金仮払いの仮処分を求める申立を行うことになります。仮に、これが認められると、会社は裁判所から給与の支払を命じられ、労働者は当面の生活費を確保しながら解雇の有効性を争うことができるのです。
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